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水質関係第1種公害防止管理者試験の5科目の頻出問題・勉強のポイント

 

 

kurupanです。

私は2017年に水質関係第1種公害防止管理者に1発で合格することができました!

本記事では、その経験を踏まえて、水質関係第1種公害防止管理者の合格に必要な5科目の頻出問題・勉強のポイントについて解説していきます。

公害防止管理者って何?というかたはこちらの記事をどうぞ 

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公害総論

合格点:9/15点

主に公害が起きるメカニズムや、公害に関する法律(環境基本法など)の内容が出題される科目です。

難易度は決して高くないですが、法律の内容を暗記する必要があり、理系出身の受験者の意外な弱点になり得る科目です。

また、大気関係等の他の種類の公害防止管理者を取得する際にも受験が必要な共通科目であり、水質に限らず、すべての公害に関して出題されるのも要注意。

とはいえ、他の科目と比べると覚える内容が少なめなので、手を抜かずに勉強すれば合格しやすい科目です。

 

・頻出問題とポイント

まずは、

  • 公害の原因は何なのか
  • その原因からどのようにして公害が生じるのか
  • 法律によってどのように原因の発生を規制しているのか(規制濃度など)

を把握しましょう。これらに関する問題だけで、全15問中7〜8問を占めます。

次に環境基本法と環境関連法の暗記をしましょう。全15問中2〜3問を占めます。

法律の文章の穴埋め問題があるため、暗記するしかありません。自信がつくまで繰り返し勉強しましょう。

 

 

水質概論

合格点:6/10点

主に水質汚濁に関する法律(水質汚濁防止法など)の内容や、近年の水質汚濁の状況について出題されます。

法律に関しては、公害総論と同様、法律を暗記する必要があります。

近年の水質汚濁の状況に関しては、2~3年前の情報が出題されることがあるため、常に最新のテキストを使って勉強する必要があります。

 

 ・頻出問題とポイント

  • 水質汚濁防止法
  • 公害防止組織法(水質関係)
  • 水質環境基準

を暗記することから始めましょう。

これらの問題で全10問中5問ほどを占めます。頻出問題をきっちり抑えましょう。

次に、水質汚濁の発生源や、水質汚濁の機構水質汚濁の影響を抑えましょう。

これらの問題で全10問中3〜4問を占めます。

法律をしっかり覚えることができれば、10問中6問正解し易い科目です。

 

 

汚水処理特論

合格点:15/25点

その名の通り、汚水処理の方法や、汚水中の成分分析の手法に関して出題されます。

汚水処理といっても、物理的処理・化学的処理・生物的処理があり、分析方法も試料採取から分析機器の管理まで幅広く出題されます。汚水処理の基礎知識がない方にとっては難しい科目になります。

 

・頻出問題とポイント

他の科目と比べると出題範囲全体からまんべんなく出題されており、突出した頻出問題が少ないので、効率よく対策するのが難しい科目です。

まずは、

  • 活性汚泥法 
  • 測定各論(DO、BOD、COD、大腸菌類、フェノール類などの測定方法)

から勉強しましょう。これらの問題で全25問中6〜7問を占めます。
また、

  • 分離沈降
  • 凝集分離
  • 清澄濾過
  • 酸化と還元
  • 活性炭吸着

は、ほぼ毎年1問は出題されているので、確実に抑えましょう。

基本的には、各手法をもれなく覚える必要があります。

 

水質有害物質特論

合格点:9/15点

有害物質ごとに処理方法や分析方法が出題されます。

個人差はあるのでしょうが、一番暗記する内容が多い科目で、一番内容が頭に入ってこない科目です(笑)

最も専門的な知識が必要とされる科目であり、その特性上、化学系出身の人が有利な科目です。(私は物理系出身なので、この科目が一番苦労しました・・・)

とはいえ、各有害物質の排水基準(○○の物質は○○mg/Lが許容値)をこの試験の勉強をする前から覚えてる人はいないと思うので、結局暗記力の勝負になります。

重箱の隅をつつくような内容が出てくることも多く、勉強していてストレスがかかります。

鬼門になりやすい科目ですので、一番時間をかけて勉強することをお勧めします。

 

・頻出問題とポイント

最優先で有害物質測定技術を覚えてください。全15問中5問を占めます。

各有害物質の処理方法を取り違えないように整理して覚えましょう。

次に有害物質処理技術を勉強してください。特に水酸化物法や共沈法などの重金属排水の一般的な処理技術を抑えましょう。全15問中2問出題されます。

またシアン排水の処理有機塩素系化合物排水の処理毎年1問は出題されます。

覚える内容が多いですが、じっくりと腰を据えて暗記しましょう。

 

 

大規模水質特論

合格点:6/10点

河川などを対象とした水質汚濁の考え方や、大規模施設の汚水処理について出題されます。

暗記よりも、理論を覚えることのほうが多い科目です。私はこの科目が一番頭に入りやすかったです。

他の科目と比べると細かい内容が出されることも少なく、頻出分野をきっちり抑えていれば合格できる科目です。

 

・頻出問題とポイント

まずは生態系モデルについて勉強しましょう。全10問中3〜4問を占めます。

次に大規模設備の水質汚濁防止対策の事例を勉強しましょう。鉄鋼、石油、紙・パルプ、食品からほぼ毎年1問ずつ出題されています。

また、水使用合理化と再利用計画ほぼ毎年1問出題されています。

出題範囲が狭く、頻出問題の傾向もはっきりしているため、効率よく勉強しやすい科目です。

この科目の勉強を短期間で終わらせて、その分、他の科目の勉強に時間を使いましょう。

 

以上、5科目の解説でした。

 

 

まとめ

人によって、得意科目、不得意科目が分かれると思いますが、

1つ間違いないのは、

全科目が暗記科目

ということです。

計算をすることはほとんどありません。

毎日コツコツと、効率よく勉強していく以外合格への近道はないと思います。

地道に、かつ効率よく勉強しましょう!

 

私が公害防止管理者に1発合格したときに使ったテキスト・参考書・問題集はこちらkurupan.hatenablog.com 

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 合格後のステップアップについても考えてみましょう。 

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